恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜
だからと言って、素直に古庄と真琴を祝福する気持ちにはなれない。
結婚している事実を隠し、普通の同僚を装って、学校のみんなを騙している二人が許せなかった。
自分はこんなに寂しくて辛くて、不幸でいるのに、二人だけで幸せになろうとしている気がして、めちゃくちゃにしてやりたくなった。
佳音の古庄への激しい恋心は、そのまま古庄と真琴へ向く憎しみとなった。
そうでも思っていなければ、佳音の悲しみと絶望は大きすぎて…、今にも自分を傷つけて、この世から消し去ってしまいそうだった。
朝礼を待つ古庄のホームルームは、雑然としていながらも穏やかな雰囲気に満たされている。
静かにその日の予習をする者、必死に課題をやっている者、音楽を聞いてリラックスしている者、遅刻ギリギリに駆け込んでくる者など、実に様々だ。
修学旅行も終え、あとこのクラスで過ごすのも1カ月とあって、クラスメートたちは気心も知れ、古庄のクラス作りも上手くいって、和気あいあいと楽しいクラスになっていた。
……ただ一人、佳音を除いて……。
周りが打ち解けて楽しそうにすればするほど、佳音は浮いた存在になっていた。
もともと自分から作った壁だったが、誰もそれを外側から壊してくれようとはしない。