恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜



クラスメートたちも突然のことに、確かに驚いていた。

しかし、この佳音の暴露にどう反応していいのか分からなかった。視線を佳音からお互いへと移し、お互いの出方を窺っている。




「…森園、お前、バカか?!そんなこと、みんなもうとっくに知ってることだろ?」



沈黙を破って最初に口を開いたのは、ラグビー部の堀江だった。彼は以前、倒れた真琴を保健室まで運んでくれた人物だ。



「だいたい、今まで気がつかないなんて、おかしいんじゃないか?あの、古庄先生の賀川先生を見る目つき、普通じゃねーだろ!」


と言ったのは、溝口という男子。彼は、真琴のクラスの加藤有紀の彼氏で、最初にこの事実に気がついた一人だ。


溝口の言葉に同意するように、クラスのどこからともなく笑いが漏れる。


「確かに、賀川先生のこと、すごくいたわってあげてるもんね。あれで、旦那様じゃない方が不自然でしょ?」


溝口に口添えするように、女の子からも声が上がった。



そんな風に口々に言われて、佳音に戸惑いの色がもっと濃くなってくる。
ここで、こんな風に責められるのは、大事な真実を隠匿していた古庄で、自分ではないはずだ。



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