三日恋〜晴と雪の恋物語〜
「幸!開けて!」
俺は扉に向かって叫んだ。
「一人で泣くな!俺が支えてやるから!全部受け止めてやるから!」
泣き声は大きくなるだけで、扉は開かれない。
こうなったら!
俺はダダダダっと階段を駆け下りた。
庭に、木があったはずだ!
その木を登って、そこから幸の部屋に入る!
出来るかなんて分かんねぇけど、やってやる!
ビックリする里美さんの横をすり抜け、俺は靴も履かずに外へ飛び出した。