虹色の騎士団
「つまり…元、神様のお使いとして奉られていた狐を、自分の式神にした…って事ですかっ?!」

凛も、びっくり顔で訊ねてる。

…神様ってのが本当に存在するかなんて分からないけど…

それだけ、力のある狐って事だよな…。

ケーン!!

白狐がいきなり真宵から離れて、オレの方に走るように飛んできた。

「うわっ…!」

思わず目をきつく閉じて固まると……

…なんか、ぷにってした物が、顔に押し付けられる。

………??

そろそろと目を開けてみると……

白狐が、オレの顔に自分の鼻先をスリスリと擦りつけてる…。

ぽかん…として見ていると、細い顔や首の後ろのフワフワの毛までスリスリしてきた…。

な、なんだこいつ…。

オレは自分の中で爆発する衝動に素直に従った。

「かっ…!!可愛いっー!」

ぎゅーっと抱きしめて、犬にするみたいに頭をガシガシ掻いてやると、
喜んで、鼻をクンクン鳴らし始める。

元、神様のお使い狐とか、もーどうでもいいっ!

可愛いもんは可愛い!!

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