虹色の騎士団
自分に頭にきて…
情けなくて…。

オレはタオルを両手でギュッ…と握りしめて、
顔に押し付ける。

もう…頭の中ぐちゃぐちゃで、どうしていいか分かんねー……。

コンコン!

襖の横木をノックする音が聞こえたけど、返事もしなかった。

こんな情けない所、誰にも見られなくない…。

襖が開く気配がして、誰かが無言で入って来る。

オレはますます強く、顔にタオルを押し付けた。

「日向……。」

真宵の声だ…。

「……何で……。」

「…キミの心の強い痛みが、
波紋のように俺の所にまで広がって来たから…。」

肩に手を置かれ、思わず払い退けてしまう。

「………!!」

自分の行動に驚き、顔を上げると……

真宵が労るような顔をしてオレを見ている…。

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