虹色の騎士団
「焦るつもりはなかったんですが…。

気を張っている勇武君を見たら、つい…。」

兄貴が立ち上がり、台所に入っていく。

ガチャガチャと音が聞こえるから、
多分お茶を淹れ直してるんだな。

「問題はこの後だね…。

勇武も益々、警戒しだすだろうし。」

確かに真宵の言う通りなんだよな…。

そう思った時、Tシャツの裾を引っ張られた。

いつの間にかカイリが
オレが座ってる椅子の横に来ていて、
しっかりとオレの服を握りしめてる。

「ん?どーしたー?
何かあったかー?」

そう言って、カイリを抱き上げた時。

オレは、ふ…と気付いた。

素直にストレートに。

カイリになりきっていた昨日の自分を思い出す。

そっか。

無駄に構える必要なんかないんだよな…。

オレはカイリの頭を撫で、頬っぺにキスした。

喜んでるカイリを連れて廊下の方に歩き出すと、

凛がリビングから顔を出す。


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