虹色の騎士団
「……あのさあ……。

これが出来るんなら、
なんで昼間、保健室いった時に……。」

「甘えるな。

こんな傷に、

この薬を使う事も、
本来なら無駄な事だ。」


……無駄って思うんなら
すんなよな…。

「もっとも…。

私が守護を誓った
お前になら

薬も、騎士の力も分けてやってもいいが…?」


ソファーに座るオレの太ももの間に、

自分の右膝を立て、

両肩を挟むように
背もたれの上に
それぞれ手を置き、
体重をかけ、

右にも左にも後ろにも、

逃げさせない体勢を作ってから

顔を近づけてくる。

「ちょっとま……ふごっ!」

オレの後ろから
すっ!と伸びてきた手で
口を、軽く塞がれた。


いきなりだったから驚いたけど


その手が
オレの唇をおおってくれなかったら、

またもや変態保険医にキスされ…っ!!

< 78 / 786 >

この作品をシェア

pagetop