お母さん系男子の幼なじみがスキなんです。
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「チョコクッキー....」
「ふみ、そんな落ち込まないでよ
....クッキー食べられちゃったのは謝るけどさ」
地元の駅にて、
落ちこむあたしと
それをなだめる蒼輔。
なぜそうなったかと言うと
遡ること約50分前....
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何かを思い出したように「あ」と声を出した蒼輔。
『?なになに、どうしたの?』
『...ごめんふみ、チョコクッキーなんだけど
クラスの女子に食べられちゃったんだよね』
ごめん!とあたしの前で両手を合わせる蒼輔。
『え、うそ...チョコクッキーないの⁉︎』
『うん、ごめん..ふみにあげるつもりだったんだけどね。クラスの女子に見つかっちゃって』
『そ、そんな...1個も残ってないの⁉︎』
『....見事にね』
そう言って蒼輔が見せた
クッキーが入っていたであろう袋の中身はすっからかんだった。
