続犯罪彼女


「ん……す、ちゃん」

眠る千葉が俺を呼んだ。
ただそれだけのことに胸が高鳴る。

「……俺は馬鹿だな」

こいつが俺の名を呼んでくれて嬉しい。
眠りながらも俺のことを考えてくれているなんてすごく幸せだ。

例えこいつが俺を嫌っていようとも、この感情に偽りはない。


……どうやらまだ、俺はこいつが好きなようだ。
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