最後の恋の始め方
「というわけで。僕が他の女に過度に親しくするのは、あくまで写真のためだから。公私のけじめはきちんと付けているつもりだ。だから理恵も……、他の男に誘われるがまに、ついていったらだめだよ」
そう言い終えた直後、そっと理恵の唇に触れた。
「はぐらかさないでください」
結局のところ、キスではぐらかそうとしている僕の企みを、理恵は見抜き拒絶する。
「第一私、他の人についていくなんて……。考えたこともありません」
「このままだったら遅かれ早かれ、あの男は理恵にモーション掛けてくるよ」
「まさかそんな……。山室さんは私にとっても大学の先輩で、佑典の無二の親友。私のことは、妹分として見守ってくれているだけのはず。それに万が一、私と何かあったとしたら……。先輩もまた佑典を裏切ることになるのですから。そんなひどいことは、」
「そんなひどいことをするのは、僕しかいないってこと?」
「いえ、そういう意味では」
見つめられているわけでもないのに、つい目を伏せてしまった。
「本気になったら、モラルとか社会的地位とか、一瞬どうでもよくなったりするんだよ。欲しいと願った女を手に入れるためならば」
「どうしてそんなこと、言い切れるんですか」
「分かるからだよ。あいつのこれからの出方が。同じ男として」
……山室さんは、あなたとは違う。
理恵はきっと、こう答えようとしただろう。
そう言い終えた直後、そっと理恵の唇に触れた。
「はぐらかさないでください」
結局のところ、キスではぐらかそうとしている僕の企みを、理恵は見抜き拒絶する。
「第一私、他の人についていくなんて……。考えたこともありません」
「このままだったら遅かれ早かれ、あの男は理恵にモーション掛けてくるよ」
「まさかそんな……。山室さんは私にとっても大学の先輩で、佑典の無二の親友。私のことは、妹分として見守ってくれているだけのはず。それに万が一、私と何かあったとしたら……。先輩もまた佑典を裏切ることになるのですから。そんなひどいことは、」
「そんなひどいことをするのは、僕しかいないってこと?」
「いえ、そういう意味では」
見つめられているわけでもないのに、つい目を伏せてしまった。
「本気になったら、モラルとか社会的地位とか、一瞬どうでもよくなったりするんだよ。欲しいと願った女を手に入れるためならば」
「どうしてそんなこと、言い切れるんですか」
「分かるからだよ。あいつのこれからの出方が。同じ男として」
……山室さんは、あなたとは違う。
理恵はきっと、こう答えようとしただろう。