LOVE SICK
「あれ?」
お茶を淹れに給湯室に寄る山内さんより一足早く着いたブースには人の姿がなかった。
おかしいな。奥を覗きこんだけれど誰もいない。
確かに山内さんは打合せブースに通したって言っていた筈だけど……
会議室の間違いだっただろうか。
山内さんにもう一度聞き直そうと思い振り向こうとした時だった。
「るう」
通り過ぎてしまったブースの出入り口付近の棚の影、思いっきり腕を引かれた。
お客様がいるなら、中央の打合せ用のソファに腰かけている筈だから、そこには注意がいっていなかったんだ。
「え……」
私は完全に、予想外の事態になんの心構えもできる筈が無かった。
それでも、振り向かなくてもその響きだけで分かる。
その姿を見なくても、私はその声だけで心を揺さぶられるから……
それでも、その声に私は振り向かずにはいられない……
「急に避けるのはどうしてだ?」
毎朝見ていた彼の姿を久しぶりに見た。
私が好きな色の瞳がいつもより陰っていて、苦しそうに見えるなんて見間違いだ。
私に避けられて傷ついて居るなんて、絶対に私の都合のいい思い込みだ。
それなのに、その視線に射抜かれて、どうしたらいいのかなんて分からない。
覚悟が出来なくて避けていたのに……
こんな事態に対応が出来るわけも、どうしてこの人がこんなことをするのかも理解出来るわけが無い。
お茶を淹れに給湯室に寄る山内さんより一足早く着いたブースには人の姿がなかった。
おかしいな。奥を覗きこんだけれど誰もいない。
確かに山内さんは打合せブースに通したって言っていた筈だけど……
会議室の間違いだっただろうか。
山内さんにもう一度聞き直そうと思い振り向こうとした時だった。
「るう」
通り過ぎてしまったブースの出入り口付近の棚の影、思いっきり腕を引かれた。
お客様がいるなら、中央の打合せ用のソファに腰かけている筈だから、そこには注意がいっていなかったんだ。
「え……」
私は完全に、予想外の事態になんの心構えもできる筈が無かった。
それでも、振り向かなくてもその響きだけで分かる。
その姿を見なくても、私はその声だけで心を揺さぶられるから……
それでも、その声に私は振り向かずにはいられない……
「急に避けるのはどうしてだ?」
毎朝見ていた彼の姿を久しぶりに見た。
私が好きな色の瞳がいつもより陰っていて、苦しそうに見えるなんて見間違いだ。
私に避けられて傷ついて居るなんて、絶対に私の都合のいい思い込みだ。
それなのに、その視線に射抜かれて、どうしたらいいのかなんて分からない。
覚悟が出来なくて避けていたのに……
こんな事態に対応が出来るわけも、どうしてこの人がこんなことをするのかも理解出来るわけが無い。