LOVE SICK
通い慣れたいつものそのカフェに迎えば、久しぶりに来る私をいつも通りに迎えてくれる。
毎朝通うここで、祐さんを初めて見た。
毎朝ここで、ブラックコーヒーを片手に新聞を読む彼に見惚れていた。
彼の姿を見かけると少しだけ嬉しくて、いい一日のスタートが切れたと少しだけ気分が良かった。
言葉を交し合うわけでは無い、視線を絡ませうわけでも無い。
ただ、同じ時間、同じ空間で同じようにコーヒーを飲んでいるだけ。
ずっと彼はそういう人だった。
初めてここに夕方の時間に来たのは彼に謝罪をする為だった。
スーツを汚してしまった謝罪をするつもりで意気込んで来たのに……
そうして何時間でも待つつもりで本を読み耽ったんだっけ。
その時は確かに私は斎木さんの事で頭がいっぱいで、傷付いてボロボロになっていると思っていた。
斎木さんが電話をかけてきたり、思わせぶりな事をしてきたり、その度にまた彼を意識して……とても苦しかった。
けれどそれでも。
今よりは幸せだったんじゃないかと思えてしまう。
何も考えずに、傷ついているからと寄りかかれば、彼はいつでも何も聞かずにただ微笑んで私を甘やかしてくれた。
優しいあの人に、何も知らずに甘えられた私は、今よりもずっとバカで幸せだったと思う。
叶う事ならずっと何も知らずにいたかった。
それが無理なら、ずっと見つめているだけで良かった。
こんなにも思いつめてしまう程に、別れを切り出す事が辛くて仕方が無い程に好きになってしまうなら。
言葉なんて、交わさなければ良かった……
毎朝通うここで、祐さんを初めて見た。
毎朝ここで、ブラックコーヒーを片手に新聞を読む彼に見惚れていた。
彼の姿を見かけると少しだけ嬉しくて、いい一日のスタートが切れたと少しだけ気分が良かった。
言葉を交し合うわけでは無い、視線を絡ませうわけでも無い。
ただ、同じ時間、同じ空間で同じようにコーヒーを飲んでいるだけ。
ずっと彼はそういう人だった。
初めてここに夕方の時間に来たのは彼に謝罪をする為だった。
スーツを汚してしまった謝罪をするつもりで意気込んで来たのに……
そうして何時間でも待つつもりで本を読み耽ったんだっけ。
その時は確かに私は斎木さんの事で頭がいっぱいで、傷付いてボロボロになっていると思っていた。
斎木さんが電話をかけてきたり、思わせぶりな事をしてきたり、その度にまた彼を意識して……とても苦しかった。
けれどそれでも。
今よりは幸せだったんじゃないかと思えてしまう。
何も考えずに、傷ついているからと寄りかかれば、彼はいつでも何も聞かずにただ微笑んで私を甘やかしてくれた。
優しいあの人に、何も知らずに甘えられた私は、今よりもずっとバカで幸せだったと思う。
叶う事ならずっと何も知らずにいたかった。
それが無理なら、ずっと見つめているだけで良かった。
こんなにも思いつめてしまう程に、別れを切り出す事が辛くて仕方が無い程に好きになってしまうなら。
言葉なんて、交わさなければ良かった……