LOVE SICK
……何も、言えなかった。



私は、関係ないと思った。

過去の話なら、関係ないって……そう思った。


でもそれは、違う。

彼の言う通りだ。


あの人は優しい人で。

私は彼に惹かれていて。


だから、多分、耐えられない。
他の女性との子供なんて。
ずっと他の女性と繋がってるだなんて。

私が気にならない、筈がない……
私は他の女性との子供に会いに行く彼を優しく見守るなんて、きっとできない……

そんな私を、彼を見透かしていた―……


「バカだな……私……」


二人掛けのテーブル席で、冷めてしまったカフェオレを見つめながら一人呟いた。

私の声は、誰にも受け止められることも無くBGMに紛れて消えた……


好きなんだと気が付いた。
愛おしいと、思い始めていた。

彼といる時間が、幸せだと思った……


けどそんな気持ちでは駄目なんだ……

そんな、単純な話じゃない。
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