LOVE SICK
***

とても深く心地よい眠りだった。
こんなにもぐっすりと、電話の音を気にせず眠ったのはいつ以来だろう……

目が覚めたのは、見慣れない部屋。
目の前には寝息を立てる、一方的に見慣れた人。
けどこの姿は全く見慣れない。

先日みたいな混乱は、今日は起こさずに済んだ。
起きた瞬間から驚きも何もなくただ納得をした。
そして、温かい体温にホッとした。

そばにいてくれた。そんな安心をするなんて……


ゆっくりと、長い睫毛が鬱陶し気に上げられてダークブラウンの瞳が覗く。


「……ん。おはよ……」


零れ出たのは朝から甘い、少し怠そうな声。
眠そうな彼が、可愛らしいだなんて……


「おはようございます」

「……眠れた?」


掠れた声に少しだけ、首の後ろにゾクリと痺れが走った。


「はい」

「大丈夫?」


一々私を心配するこの人は、子供扱いじゃなくてもしかしたら心配性なのかもしれない。
そんな事を思ってクスリと笑う。


「なんで笑うかな……」

「いえ。別に……」


そう言えば、又抱きすくめられた。
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