甘い言葉で
「兎に角ですよ?あたしの恋は暫く良いのです。お二人のお手伝いはやりますよ。イケメンとの会話がしたければ間に入ります。出来る限り......だけどね?」
「ちょっと、最後の台詞弱気ですけど?」
「いやぁ~いまね、おねー様方の視線が刺さりましてね......例のタローちゃんさんですか?と、そのお友だち。バスに乗る前、『私達の獲物に近づくんじゃないわよ!』オーラが半端なかったです.........」
バスに乗る前、サチのいう『ゆっくん』とぶつかったとき、謝るために話していただけなのに彼の後ろにいたお姉さま方の視線が怖かったのを思い出した。
だから、サチと美幸にそっと視線で合図する。
二人もお姉さま方のやる気オーラはすぐに感じ取ったようで。
「はい、確かに確認できました。これは、怖いですね~」
サチが早速白旗。
「え~負けたくないなぁ......」
美幸は強い子ですね?
さすがプライドの高い一人娘さん。
「まぁ、男はあの二人だけではないので。なんでしたら、私達には来年もありますしね?」
と、あたしが諭しても
「あのイケメンは今年で最後でしょ?参加できる最高学年が塾長のお手伝いをするんだから。サチの近所のお兄ちゃん達でしょ?チャンスはあるわよ」
ワオ!美幸さん。あなたやる気ですね?
「だからね、出来る範囲で恋が成就するのを手伝いますから。それでご勘弁を......」
あたしも早々に白旗なのに.........
美幸はスイッチ入ったようです。
「チャンスはやっぱり肝試しよね?そこに賭けるわ!」