隣の女
「一斤80円の特売食パンを土曜の朝からわざわざ電車に乗って?いや、彼氏の車?バス?でやってくるなんて‥彼女も普段の生活はつましくしてるのよね、きっと。」

そう思ったからである。

でも‥ちょっと、自分が卑屈に思えてきた。

ちょっと、「いい気味」って思ってる自分がいやらしく思えた。

結局その日は、なんとなく居心地の悪い一日を過ごすはめになった朝子だった。
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