Le Petit Princesse
「思わせぶりな態度…?」


「今のは気にしないで…。」


「思わせぶりな態度ってどういう事?」





エリックの方を見ると、真っ直ぐなブルーの瞳と目が合った。







ーーだめだ、エリックの目なんて見れない…。本当の事言ったら今まで何のために隠して来たのか分からない…
どうすればいいの?






フローラは俯いて必死で唇を噛んでいた。泣くのを堪えている事に気付いたエリックは、いつの間にかフローラを抱きしめていた。








「…エリッ…ク?」


「何かフローラの事責めてるみたいでごめん。フローラが泣いてる所見るとどうしたらいいのか分からなくなるんだ…」


「…まだ泣いてない…!」





そう言ったフローラだが、栓が抜けたように涙が流れていた。




ーー…ずるいよ、そんなの…。
…もっと泣きたくなる。
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