SEL FISH
答案返しが終わると、全てを吹っ切るように学校全体が文化祭へ一直線になる。
内装は大体出来上がっていて、手の空いたクラスメートは外装を手伝っていた。
私の会計の仕事も終わりかけている。
「女子ー、エプロン持っていってー!」
クラスメートの濱さんが段ボールを抱えて入ってきた。
早速女子が群がって段ボールを開ける。廊下から藤沢さんが入って、私の近くに立った。
「あ、エプロン?」
「うん。困るなあ、あたし何でも似合うから」
「一回祈璃ちゃんに生まれてみたいわ」
「藤沢さんの手には負えないと思うよ」