EGOISTIC憎愛デジャ・ビュ
「なんで月那ばっかなの!?ムカツク!!」
氷河は一番に月那を可愛がっている。
誰の目から見てもそれは明らか。
「悔しい!あんたなんか消えちゃえばいいのに!!」
面と向かって言われた月那は驚愕した。
「い、一佳ちゃ…痛っ!!」
就寝前、布団が敷いてある部屋で枕を投げつけられた。
「こっち来んなよ!!あんたなんか大っ嫌いだ!!」
大声を上げてさっさと布団をかぶってしまう一佳。
呆気に取られる月那。
部屋のすみで傍観している桃。
(一佳ちゃん…どうして…?)
投げつけられた枕を抱きしめ、涙を堪える。
仲の良かった一佳がいきなりこんなことを言い出すなんて信じられなかった。
(明日、仲直りできるかな…?私が謝ればきっと、もとの一佳ちゃんに戻ってくれるよね)
そんな月那の願いも虚しく、翌日から一佳によるイジメが始まった。