みずいろハート
私は頷いた。氷織君が少し笑った。

「ありがとう」


私はエプロンをして、台所に立った。氷織君が後ろから声をかける。

「手伝おうか」

「ううん、大丈夫!」

氷織君が申し訳なさそうな声で言った。

「...ごめん、面倒な事させて。来たばっかりなのに」

「気にしないで」

私は氷織君に笑いかけた。その顔を見て、氷織君が何かを思い出したように呟いた。

「...三星ってお姉さんいる?」

「えっ?いないよ」

氷織君が黙った。何だろう。その時、風呂場からミキが出てきた。ソファーにどかっと座る。

「終わった~~!」

「お疲れ」

氷織君が冷蔵庫から牛乳を取りだし、コップに注いだ。ミキが振り向く。

「牛乳!?」

「ミキ好きでしょ」

「さっすが氷織!!」
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