孤独女と王子様
『はい。体調が悪くなるかも知れない要素は、極力排除したいので』

そう言いながら彼女はグラスを持った。

「では、神戸さん、今日もお疲れ様でした」

と、彼女の持つグラスに僕のグラスを当てた。

「明日は、お休みですか?」
『どうしてそう思われるんですか?』
「そうじゃなかったら、貴方のように自己管理のしっかりされてそうな方がここに来てお酒は飲まないでしょう」

僕の言葉に神戸さんは"フフ"と笑った。

『私は、あまり人に詮索されるのは好きではありません。でもここに来たからにはある程度は許容しないといけないですね』
「次の日にお酒が残ってしまうほど、まだお年を重ねてるようには見えないですけどね」

それは僕の神戸さんに対する素直な印象だ。
落ちついてはいるものの、それほど年齢は重ねていない。

『恐らく、成瀬川さんより年は下です』

具体的に年齢を聞いてしまっていいだろうか。
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