孤独女と王子様
健吾さんは金澤さんが持っていたオードブルのお皿を受け取ると、ダイニングテーブルの上に置いた。

甲斐甲斐しく動いているのは、寧ろ健吾さんの方。

私が知る健吾さんと金澤さんは、局長とその部下。
まさか、夫婦だったなんて、考えにも及ばなかった。

それは金澤さんも同様だったみたいで・・・

『どうやって知り合ったんですか?』

馴れ初めに興味津々だったみたいだけど、健吾さんの"こっちの準備が先"のひと言で、私達への追求はとりあえずお預けにされた金澤さん。

『ママぁ、おなかすいた』

マリちゃんが金澤さんの足にしがみついた。

すると、健吾さんが、

『マリ、今日はパパの隣で食べようね』
『はぁい』

幼児用の椅子を自分が座る予定の場所の隣に運びながら、健吾さんはマリちゃんに優しく話した。
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