孤独女と王子様
ダイニングテーブルで向かい合わせに座る僕達。

すると由依ちゃんはテーブルの上に細長い箱を出してきた。

見慣れない箱だけど、よく見れば、僕にもそれが何だか分かった。

「妊娠検査薬?」
『今からお手洗いでこれを試すので、一緒に結果を見てもらいたいの』

由依ちゃんが今、体調が悪いのは、妊娠のせい?

これが本当なら、こんな嬉しいことはない。

そう言えば…入籍してから由依ちゃんは一度も女性の宿命である"アレ"が来ていない。

僕がなぜ分かるかと言えば、由依ちゃんが体調不良を訴えてきた昨夜を除いては、毎日のように夜はお互い一糸纏わぬ姿で愛し合い続けたから。

実は、あれから一度も避妊をしていない。

それは互いが望んだことだと信じて、交わり続けている。

僕も由依ちゃんに任せっぱなしには出来ないと考え、それなりに知識を得ようといろいろ調べたんだ。

だから…正直、由依ちゃんが具体的に行動を起こしてきたのが少し遅い気がする。

しかも昨日はテニスで思いっきり運動してしまっているし…
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