ミントグリーン~糖度0の初恋~
俺は、全てを話した。
父親が亡くなってからのこと。
手放してしまった実家。
入院してしまった母親。
未だに戻らない母の記憶。
全ては自分の不甲斐なさのせいだと話すと千波はぶんぶん激しく首を振る。
その顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだ。
「ありがとう。
そうやって首を振ってくれるなんて。
でもね?
やっぱり、俺はずっと自分を許せないと思うんだ。
もっと早く千葉の叔母に頼ればよかった…とか。色々……ね。
それでも反省ばかり繰り返しても事態は変わらないからさ。
だからこの店を守って、おふくろの所に通い続ける。
他にも出来ることがあるなら何でもやる。
そう決めてるんだ」
俺は話しながら、泣きっぱなしの千波のためにシステムデスクに置いてあったティッシュを取って、何枚か引き抜いて差し出してやる。
千波は受け取ったティッシュをすぐに使い果たしたと思ったら、俺の手元から箱ごと奪い取って自分の膝に抱え込んだ。