ミントグリーン~糖度0の初恋~
「確かに高校まで出た人にお子さまはないかもしれないけど。
未成年だろ?
ここは、基本的にはお酒を飲むトコだし?
お酒飲んだらさっきみたいに絡んでくる人もたくさんいるの。
俺だって千波ばかりに気を取られているわけにいかないんだからさ。
またイヤな思いしたくないでしょ?
俺は、千波にイヤな思いさせたくないしね」
「…………」
そう言われてしまえば、これ以上ワガママも言えない。
シンタくんは、私のために言ってくれているのだから。
でも、こんなんで私とシンタくんの距離は縮まるの?
近くに来たはずなのに、シンタくんは全然手の届かない存在のままなの?
絶対に埋められない6つという年の差がとてつもなく大きなものに感じられた。
絶対に認めたくないのに。
結局、何一つ反論できない私は、
「分かるだろ?」
シンタくんにもう一度言われたら、渋々でも頷くしかなかった。