【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
「なんでもない。それより寝かせて」
「え!?」
「おやすみ」
「ちょ、まっ……」
「……スースー」
う、ウソでしょ?
寝るの早っ!!!
もう寝息立ててるし……。
私はどうすればいいの?
このまま拓磨くんが起きるのを待たなきゃいけないの!?
「だ、誰か……」
あぁ、なんでこんなことになってしまったんだろう。
矢野星司くんに告白するはずだったのに。
なんで星司くんとは真逆の拓磨と付き合うことになっちゃったの。
も~~!私のバカ!
―――桐野美憂、16歳。
完全に人生の道を踏み外してしまいました。