【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
「うーん、まぁそんな感じかなぁ」
「そっか」
すると、星司くんは床を掃く手を止めた。
どうしたんだろう……?
不思議に思っていると、星司くんがゆっくり口を開いた。
「美憂ちゃん」
「ん?どうかした?」
私は俯く星司くんの顔を覗き込んだ。
「俺じゃ……ダメかな?」
「……へ!?な、なにが!?」
「俺じゃ、美憂ちゃんの彼氏にはなれないかな……?」
星司くんの言葉を理解した私は、開いた口が塞がらなかった。
こ、これって……告白?
ウソでしょ?
「俺、入学式のときからずっと、美憂ちゃんが好きだったんだ」
「……っ」
星司くんが私のことを、好きだったなんて……。