【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
屋上の風は少し冷たくて、私は肩を震わせた。
「う~……さ、寒い……」
「寝る」
「え!?」
矢野拓磨は私を座らせて、その隣に座った。
そして私の肩に頭をあずけた。
な、なにこの状況!?
まさかこのまま寝るつもりじゃ……!
「あ、あの!」
「なに」
私が呼んでもその体勢のまま、返事した。
「そ、その、この状態で寝るんですか……?」
「彼女なんだからいいでしょ。こっちの方があったかいし」
「で、でも……」
「つーかアンタ、なんで敬語なワケ?タメだし彼女なのにおかしくない?」
だ、だってアナタが怖いんですもの!!!
自然と敬語になるよそりゃ!!!