森田当麻の奇妙事件簿

波打ち際は岩が凸凹にあり、所々砕けている。

さすがは、断崖絶壁だ。

岩から岩へ跳び移っていると、雨で濡れた岩に足を滑らせてしまった。

「きゃっ」

落ちる!
目を固くつぶったが寸でのところで、当麻が優衣の腕をつかんでいた。

「まったく。気をつけろよ」

「あ、ありがとうございます」

当麻は呆れたようにため息を吐くと、器用に岩から岩へ跳び移っていく。
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