Le Petit PrincesseII
次の日の朝、ステファニーは扉をノックする音で目を覚ました。


「お目覚めですか⁈今日はブライアン様とヴァレンティーヌ様の結婚式でございます!」


「…結婚式ー?」


寝ぼけたままのステファニーはすぐに理解できなかった。


「ですから、お二人は今日ご結婚なさるんですよー!」


弾むような侍女の声で、ステファニーは意味を理解すると同時に飛び起きた。


「あの二人、もう結婚するの⁈」


「はい!ブライアン様が昨日の夜、もう時間がないとダレン様に仰っておりましたので。」


「…時間がない…?そうだ!今日は3日目だわ!」


ステファニーは思い出すと、何をしていいのか分からずに慌てて立ち上がった。

侍女はステファニーの行動に首を傾げながら、ドレスのたくさん入っているクローゼットを開けた。


「では、結婚式に向けて支度をしなければなりませんね!ドレスは何になさいますか?」


「やっぱりこの水色…」


「かしこまりました!」


ステファニーがまだ言いかけていたが、侍女はその水色のドレスを手に取った。
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