泡沫の頁
「なんだ、もう来てたのか?」


「そうだ。」


「始めまして…!
父上の娘の麗です…!」


「あぁ。俺は新選組副長の土方歳三だ。」


「おい、土方。まだか。飯の用意は。」


「当たり前だろ。今取り掛かってんだか


ら。」


「…見てこよう。
麗、準備ができたらまた呼びに来る。」


「は、はい!」


…そそくさと父上は出て行ったけど、


土方と二人の空気には、私は耐えられなさ


そう…。


「…お前の予想以上に芹沢さんは変わってい


たろ。」


「…ぇ?あ、はい…。」
 

まさか土方さんから話しかけてもらえると


は思ってなくて、変な声がでてしまった。


「いいか。芹沢さんには気をつけろ。


特に、酔ったときが一番面倒くせぇから」


「どういうことですか…。」


「芹沢さんは、面倒くせぇときはそこら辺


の物を蹴り散らかしたり、女となりゃ、容


赦なく襲う。」


「さすがに、私には…」


「油断をするな」


私の発言を止めるように、凛々しい声で言


われた、“油断をするな”


父上はそんなこと…するはずがない…。


「あと一つ。」


「は、はい!」


「お前が女だろうが、芹沢さんの娘だろう


が、ここにいることには違いねぇ。


勝手なことをしたら容赦しねぇからな。」


土方さんは本気だ。


勝手なことはしないようにしないと…。
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