『好き』と鳴くから首輪をちょうだい
「それより、話を戻そう。お前、これからどうするんだよ。ずっと隠していられるのかよ」
「……犬だよ」
ぽつんと言うと、梅之介が形のいい眉を寄せた。
「は?」
「私は飼い犬。眞人さんの飼い犬。この気持ちは、犬がご主人様を慕うアレだと思いこむの」
「馬鹿か」
名案でしょ、と言った私に対し、梅之介が吐き捨てるように言った。
「そんなの、長く出来ることじゃないだろ」
「そ、そうかもしれないけど、でも、それしか思いつかないんだもん」
眞人さんは今でこそ私を受け入れてくれている。
心地よい優しさの中に居させてくれている。
だけど、私が眞人さんに抱く想いを知れば、どうなってしまうのか分からない。
もしかしたら、拒絶されてしまうかもしれない。
迷惑だって突っぱねられてしまうかもしれない。
「眞人さんの笑顔を失うくらいなら、私はずっと犬のままでいい。今は、そんな気持ちなの」
梅之介が、「馬鹿」と声を落とした。馬鹿だって、分かってる。だけど。
「一応、聞くけどさ。眞人のこと諦めきれ」
「たら一番いいのかもしれないね。でも、無理っぽい。だってもう、すっごく好きになっちゃってる」
はは、と笑う声は情けないくらい弱い。俯いて、頬をこりこりと掻いた。
「あのさ、眞人を好きになった理由って何?」
「え?」
梅之介の問いに、顔を上げる。
私が忠告を聞かずに眞人さんのことを好きになっちゃったから、怒っているのだろうか。
険しい顔をしていた。
「え、ええと。好きなのを自覚したって言うか、はっきりわかったのはあのときなの。松子撃退作戦で私を迎えに来てくれたとき。すごく、嬉しかった」
思い返しても、胸がドキドキ高鳴る。頬が勝手に赤くなった。
「……犬だよ」
ぽつんと言うと、梅之介が形のいい眉を寄せた。
「は?」
「私は飼い犬。眞人さんの飼い犬。この気持ちは、犬がご主人様を慕うアレだと思いこむの」
「馬鹿か」
名案でしょ、と言った私に対し、梅之介が吐き捨てるように言った。
「そんなの、長く出来ることじゃないだろ」
「そ、そうかもしれないけど、でも、それしか思いつかないんだもん」
眞人さんは今でこそ私を受け入れてくれている。
心地よい優しさの中に居させてくれている。
だけど、私が眞人さんに抱く想いを知れば、どうなってしまうのか分からない。
もしかしたら、拒絶されてしまうかもしれない。
迷惑だって突っぱねられてしまうかもしれない。
「眞人さんの笑顔を失うくらいなら、私はずっと犬のままでいい。今は、そんな気持ちなの」
梅之介が、「馬鹿」と声を落とした。馬鹿だって、分かってる。だけど。
「一応、聞くけどさ。眞人のこと諦めきれ」
「たら一番いいのかもしれないね。でも、無理っぽい。だってもう、すっごく好きになっちゃってる」
はは、と笑う声は情けないくらい弱い。俯いて、頬をこりこりと掻いた。
「あのさ、眞人を好きになった理由って何?」
「え?」
梅之介の問いに、顔を上げる。
私が忠告を聞かずに眞人さんのことを好きになっちゃったから、怒っているのだろうか。
険しい顔をしていた。
「え、ええと。好きなのを自覚したって言うか、はっきりわかったのはあのときなの。松子撃退作戦で私を迎えに来てくれたとき。すごく、嬉しかった」
思い返しても、胸がドキドキ高鳴る。頬が勝手に赤くなった。