裏道万屋の事情
ボーッとしながら歩いていると無意識に何故かまた来てしまった昨日の公園。

もし昨日ここに来ていなかったら、今頃あたしはどうしていたんだろう??








「なぁ兄ちゃん、金出せよ??」

「…………。」


…ん??!!
何やら穏やかじゃない空気…??

明らかにカツアゲな発言が聞こえ、あたしは平静を装いながらさり気なくその方向に視線を向けた。

そこには不良に囲まれて無表情で突っ立っている制服を着た茶髪の少年が居た。

よくよく見ると、その制服はあたしが通う高校のすぐ近くにある男子校のものだった。

あらら………。


「大人しく金出してくれれば何もしないからぁ〜!!」


ツンツン頭が言った。








――ってお前かよっ!!!!
また昨日のお前らかよ!!!!!!
ってかまだここに居たんかいっ??!!!!


これは…助けるべき…??
助けるべきだよねっ…??!!


ってか―――










昨日の借り返させてもらうぜ!!!!!!
不良共っっっ!!!!!!!!



そんなブラックな思いをやんわりと心に秘め、あたしは静かにそこへ近付いた。
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