裏道万屋の事情
そして次の瞬間、あたしは次々に不良達を薙ぎ倒し、ノックアウトさせた。

ツンツン頭はもちろんしなしなにしてやった。


ざまーみろっしなしな頭めっ!!!!


『ふんっ!!この菜子様を敵に回した罰だっての!!!!あースッキリ〜。』


お母さん。

何だかんだであなたの言い付け通り、『不良達に絡まれたらちゃっちゃとのしてやり』ました。

うふふ…何て親孝行なあたし―――

そんなあたしに両親がお土産買って来てくれないか、ちょっぴり期待…するだけ無駄か――…


『あ、茶髪くん無事だった?!』

「………まぁ。」

『そっか良かった良かった!!じゃ、とにかくすぐにこの場から逃げるのだよ?!じゃーねっ!!!!』

「……………ぁっ」

茶髪くんが何か言おうとしたのに気付かずに、あたしはそこから歩きだしながら携帯を取り出した。


………………。


『あ、もしもーし。お巡りさん。カツアゲしてた不良三人組が○△公園でのびてまーす!!大至急捕獲しちゃって下さ〜い!!!!』


「……面白い人。」


茶髪くんがそうつぶやいて去って行ったのを、もちろんあたしは知らない。





そしてその後、のびきった不良達がお巡りさんに捕獲、連行されていったのは言うまでもない。
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