Love Flower~舞~
「…なるほどね。貴女は随分と壮絶な人生を歩んできたのね。
那岐…見えた?」
「ああ…」
さっきまで怒っていた人とは思えないくらいに、那岐は大人しくなっていた。
それを見た花月は、ここぞとばかりに土下座を深くして頼んだ。
「お願いします!どうか!私にはもう何も出来ないんです!」
「貴女、アレを使うのがどういう事か分かっているの?
…貴女の命の変わりに…」
「覚悟の上です!もう私には、それしかしてあげられないんです!」
花月のその答えに、那美は一瞬嬉しそうな顔をしたが、すぐに哀しそうに顔を歪めた。