私ノ夢物語〜短編集〜
総司side
あれから約150年が経った今。
血生臭い事が無くなって平和な時代になった今。
いつでも頭に浮かんでくるのは彼女の事だけ。
だけど,彼女は覚えているのか分からない。
今は何をしているの?
今,君はどこにいるの?
「こうやって考えても分からないくせに……」
と自分自身で笑ってしまう。
ゴロンと寝転んで空を見上げれば今日も青く澄み渡る空が見える。
そして,ハラハラと舞い散る桜。
眠気を誘う暖かい春風。
目を閉じればいつも通り彼女が出てくる。
君にはいつになったら会えるのだろうか……?
「会いたいよ……舞花」
僕は君を見つけて抱き締めたい。
君がいない今は暇で…退屈で……なんか,寂しい感じがするよ。
いつになったら君は僕の前に現れてくれる?
僕の前に現れて,微笑んでくれたり,あの綺麗な笑顔を見せてくれる?