初夏、満天の星
初春
1992年7月14日、ある病院で女の子が誕生した。【近藤 紅雨】読み方が難しい名前で、よく転校して来た子からは名前の読み方を聞かれる。
この恋のお話は、私が中学生になってからの話。私はある一人の男の子に出会った。それはまだ後の話だけど。
私は春、地元の中学生に入学た。入学式には、着慣れない制服を着て、緊張した足取りで入学式をした。年上の人達の視線が怖くて、歩くのに下を向いたままだった。今まで味わった事が無い緊張感だった。
クラスは1-4。クラスメートの中には小学校の時からの知り合いの子もいた。私の席は一番後ろの右側。グラウンドがよく見える窓側だった。
「紅雨!また同じクラスだよ♪」
「羅夢ゥ~♪良かった」
【佐藤 羅夢】は保育園の時からの友達。「紅雨♪うちも同じだよ」
「紗羅もだね!」
【荒井 紗羅】は小学校の時に転校してきた子。この三人は小学校の時からの仲良し。
「どんな先生だろうなぁ~」
「うち的に女の先生がいいな」
「うちも」
-ガラッ。戸が開いた方を見ると若い男の先生が立っていた。
「出席番号一番の人は、号令かけて下さい」
「起立。お願いします。着席」
「はい。今年、君達の担任をする事になった【井立 優】といいます。教科は英語を担当します。宜しくお願いします」
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