On Your Mark
どうやら体型を見る限りは僕が見回りに行った兵士を、レイが航空機の下で見張りをしている兵士に付けばいいようだ。



僕たちは目を合わせ、それぞれの兵士へと向かい、イビルは僕たちの行為をソラに見せないように、なるべく背を向けて話し掛けていた。



両方の兵士に気付かれないように近付くと、僕の右肩に小石のようなものが飛んできた。

どうやら、レイのほうは早くも兵士を気絶させたようで、それが僕への合図のようなものだった。


「ごめん」


兵士を気絶させる瞬間、僕は呟くように謝り、倒れたその姿に深々と頭を下げた。

そして、全速力で航空機へと向かい、イビルとソラにも合図を送り、こうして僕たち四人はとびきりの移動手段を得た。



しかし、同時に敵に発見されやすくなったことも僕たちは忘れてはなかった。
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