心の裏側と素肌の境界線を越える為に
それは、俺の予想と違っていた。

(俺は…てっきり……!?)


てっきり…何だ。

自分で言おうとしたことを、俺は否定した。


「今度…学校の音楽室で、軽音がライブやることが、決定したんだ。ドラムが足りなくて、おれも参加することになった。勿論、お前もな!」

美佳は、俺を指差した。

「え!?」

突然の美佳の言葉に、俺は目を丸くした。


「えじゃない!おれをその世界に、引き込んだのは、お前だろが!」

キレた口調の美佳に、俺は慌てながら、

「む、無理だろ!俺は、楽器が弾けないぞ!」

「そんなことわかってる!」

美佳は顔を近づけ、

「だから、今回は一曲だけ歌え!お前に、音楽の素晴らしさを教えてやるのが、目的だからな!」
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