心の裏側と素肌の境界線を越える為に
「片桐!」

ライブが終わり、生徒達が帰る中、俺は片桐を探した。

アンコールは、美佳が叩ける状況ではなくなったので、演奏されなかった。



「神谷くん」

外の廊下に、片桐はいた。

「片桐!」

俺は片桐に駆け寄った。

「よかったわよ」

片桐は微笑みかけ、

「確かに、幸せになれる歌だったわ」

「ありがとう」

片桐からの言葉が一番、嬉しかった。

俺も笑顔になり、

「もう少し待ってて、一緒に帰ろう」



「それは、駄目よ」


「え」

予想外の片桐の返事に、俺の思考は止まった。
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