心の裏側と素肌の境界線を越える為に
「太一の馬鹿!」

涙を流し流しながら、走り疲れた美佳に総司が駆け寄った。

「橘!」

総司の声に、振り返った美佳は残念そうな顔をすると、歩き出した。

戸惑いながらも総司が、一生懸命何か話しかけているが、美佳は無視した。

それでも、側から離れない総司は、美佳の少し後ろを歩き出した。


そんな美佳達を、道の外れから姿を現した正利が見送っていた。

「まあ〜大丈夫だろ」

頭をかきながら、美佳達から視線を外すと、今度は俺が消えた方をしばし見つめた後...一人正門に向って歩き出した。
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