魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?
「あら?あららら?」

 その声とともにひとりの女性が現れる。

「今度は誰?敵?味方?」

 万桜が、そう言って銃口をその女性に向ける。

「クレイジー。
 こんな人たち、さっさと殺しちゃいなさいな……
 炎球バルドと言えど今の装備だったら余裕でしょう?」

 その女性は、そう言って笑う。
 ただ笑っただけなのに万桜は死を感じた。

 恐怖。
 殺気。
 弱肉強食。
 狩られる側の恐怖。
 そして、死……
 それらを一瞬で万桜は悟った。

「万桜!ヤツの目を見るな!
 死の恐怖に取り憑かれるぞ!」

 バルドが、そう言ってレッド・ファングの腕を引っ張る。

「あ……」

 万桜の目に涙が溢れる。

 怖い、怖い、怖い。
 殺される、殺される、殺される。

 万桜は、ガクガクと震える。

「万桜、一旦引け!」

 バルドが、そう言うも万桜は動けない。
 そしているうちにその女性は、傘を持ったフェアリーを召喚した。

「さぁ、安らかなる死を貴方に……」

 女性は、そう言って持っていた傘を万桜に向ける。

「万桜!」

 そして、女性は傘からミサイルを放つ。
 そのミサイルは、万桜に向かっていた。
 バルドは、そのミサイルに自身が当たることで万桜を護った。

「きゃは!
 これ、いいわね!
 あの娘っ子をやればバルドに当たるわ!」

 クレイジーが、そう言って釘を数発バルドに向けて放つ。

「くそ……
 戦力が少なすぎる……
 万事休すか?」

 バルドが、そう言った。
 バネッサの背中には無数の釘と銃痕が残った。
 そして、ヒヨコも量産されていた。

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