魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?
「うん。
 大丈夫……
 ちょっと気が緩んだみたい……」

 万桜は、そう言って苦笑いを浮かべた。

「うむ。
 あまり無理はするな。
 テオスの幹部クラスと戦うのは初めてなだったのだろう?
 じきにパンドラ艦が、迎えに来る。
 それまで、安め……」

 かみさまが、万桜にそう言うと万桜はうなずいた。

「ありがとう……
 大神くん、うんん……かみさま」

 万桜が、そう言うとかみさまがうなずく。

「ああ。
 余のことは、かみさまと呼ぶのだぞ」

「なによそれ……」

 万桜は、小さくため息をついた。
 そして、それからすぐにパンドラ艦が現れる。

「おい、お前ら無事か?」

 ガウルの声が、その場に響く。

「ああ。
 余と万桜は無事だ。
 だが、他のものは気を失っている。
 早急に回収してやってくれ」

 かみさまが、そう言うとガウルがうなずく。

「回収班!
 バルド、焔、シエラの3名の救護を頼む!」

 ガウルは、部下に指示を出した。
 かみさまは、万桜を背負う。

「クレイジー、バビロン……
 この借りは高くつくぞ!」

 かみさまは、小さく呟くとパンドラ艦の中に入った。
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