初恋 二度目の恋…最後の恋
 レストランで食事を終らせると車はまた海沿いの道をゆっくりと走っていく。折戸さんは少しだけ窓を開けてくれたので心地よい風が車内に入ってくる。優しい風は私の髪をサラサラと動かす。そんな髪を少し手で押さえると折戸さんがバックミラー越しに私を見つめていた。


「坂上ちゃん。窓を閉めた方がいい?」


 確かに髪が靡いてしまうけど、それでもこのままがいい。とっても爽やかで気持ちがいい。


「いえ。このままで。とっても気持ちいいです」


「そう。それなら窓を開けたまま走るね」

「はい」


 天気は良く、車内に入ってくる風は気持ちいい。小林さんが楽しそうに話していて、それに折戸さんが答えている。それを後ろで聞いているだけだけど、とっても二人のやり取りが面白かった。仕事の話をしていたかと思うと急に本やテレビの話になる。時折、急に話を振られるたびにドキッとはするけどどうにか答える私が居た。


 そんな時間を過ごしていると、折戸さんの運転する車は海に降りられる場所にある駐車場に止めただった。そして、振り向くとニッコリと笑う。


「坂上ちゃん。デザートを食べない?」

 
車の止まった先にはアイスクリームの看板があり…さっきまで食べれないと思っていた私もお腹もいい感じでアイスくらいなら食べられそうになっている。


「食べたいです」


 折戸さんの言葉に素直に言葉を零す私がいる。言われた時に頭の中で色々考えずにそのままの気持ちを口にした自分に驚いた。こんなのは初めて。遠慮せずに言ってしまっていた


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