初恋　二度目の恋…最後の恋
　頭を下げてから私は高見主任のマンションに入ると、そのままバスルームに入る。バスルームは一人暮らしの男の人が住むマンションにしては広い。高見主任の性格なのだと思うけど、キッチリと整頓されていて、無駄なものが少しもない。


　小林さんは棚の上からバスマットを出して床に敷くとガラスのドアを開けたのだった。


「うわ。マジで広い。俺のマンションとは大違い。やっぱり独身用とは違う」


　小林さんの横から覗くと、高見主任のマンションのバスルームは広かった。単身者ではなく普通のファミリー向きのマンションだからか、バスルームも広い。真っ白なバスルームにネイビーのバスマット。使っているリネン類は全部ネイビーで統一されているようで、置いてあるタオルも何もかも色が統一されている。



「先に小林さんからどうぞ。私はここで待ってます」


「足を洗うだけだし、一緒に済ましちゃおう。その方が早く終わるし。おいでよ」


　どうしようか迷っていると、小林さんがクスクス笑う。


「大丈夫。別に服を脱がしたりしないから」


「え。」


　あまりにびっくりして、顔が急に熱くなるのを感じた。男の人の言葉に免疫がない自分を感じる。小林さんのちょっとした言葉に過剰反応してしまう。

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