初恋 二度目の恋…最後の恋
 言葉を失ったまま、何を言うべきかと考える私に小林さんはニッコリと微笑みながら、バスルームの壁にあるシャワーを取るをお湯の出るレバーを捻る。すると、湯気を立てながら勢いよく水が出るのだった。



「坂上ちゃん。顔真っ赤だよ。服を脱がすとか冗談だから安心して大丈夫だから。おいで」



 小林さんは嬉しそうに笑いながら、ガラスのドアの前に立っている私の手を引くとバスルームの床を足の下に感じて、すぐに小林さんの手に持っていたシャワーが私の足に近づいてくる。私は濡れないように裾を摘まんだのだった。


 温かいお湯が掛かると気持ちいい。自分の足が綺麗になっていくのを感じる。



「俺がシャワー持っているから、坂上ちゃんが先に足を洗おうか。そこにあるボディシャンプーを借りちゃおう」


「はい」


 私は小林さんのいわれるままにボディシャンプーを手に取り、片手で足を綺麗に洗っていく。泡立ちがいいボディシャンプーはシトラスの香りがして、でも、その香りは女の子が使うものではない。そんなところにもここが男の人が暮らす空間なんだと思った。

 

 泡塗れになった足を小林さんは綺麗にシャワーで流してくれ、次第に泡が消えていき、素足が見えてくる。



「先に上がってて。俺も洗ったらすぐに来るから」

「はい」

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