初恋 二度目の恋…最後の恋
 私は自分の部屋に入ると、そのままベッドに身体を預けた。弾むスプリングに身体が跳ねながらも思うのは『楽しかった』ということだけ。



 ドライブの間に話すことは新鮮で、男と女の考えた方の違いがこんなにあるのだと知る。私は今まで人と関わらなくて生きてきた分、本当に小学生並みで止まっているのかもしれないと思うほど。そんなことを考えながらベッドに寝転び目を閉じる。シャワーを浴びないといけないと思いつつも瞼の重さに抗うことが出来なかった。


「ちょっとだけしたらすぐにシャワーを浴びてくるから」


 そんな言い訳にも似た言葉を口にしながら、私は目を閉じたのだった。少しの酔いと、身体の疲れがゆっくりと私を眠りの淵に誘っていく。緩々と落ちていく眠りの中で私は自分の口の端が上がっているような気がした。



 どれくらい寝たのだろう?

 そんな問いを自分にする。


 思い目蓋をそっと開けると、眩いばかりの朝の光がカーテン越しに部屋の中に差し込んでくる。ベッドに上に横たわった私は昨日の服のままで、化粧も落とさず、服も着替えてない。


 ちょっとだけと思ったのは随分時間が過ぎてしまったみたいだった。そっと身体を起こすと着ていた服は皺が寄っている。


 まさか、あのまま寝てしまうとは思わなかった。お酒のせいというのもあるけど、普段はしないようなことをたくさんしたのが一番の原因だと思う。


 海に足を浸し、浜辺を走り。小林さんとはしゃいで。


 思い出すと顔が緩むほどの楽しい記憶だった。

< 144 / 303 >

この作品をシェア

pagetop