初恋 二度目の恋…最後の恋
「お見合いで結婚するものもいるから、交際期間が短くても可笑しいことないだろう。それに俺と美羽ちゃんはずっと一緒の職場にいたし、何度もデートに出掛けている」


 デートというか、一緒に何度も遊びに行ったけど、それは小林さんが一緒の事が多くて、二人っきりというのはそんなにない。でも、二人っきりというのもないことはないので…やっぱりデートなのだろうか?


 ドライブに食事に買い物に…水族館も映画も行った。


 意識してなかったけど、デートなのかもしれない。複雑にしてしまうのが、私が折戸さんのことは好きだということ。でも、それは恋愛としてかどうかは分からない。もう少し上手に恋愛が出来ればいいのにと思うけど、そんなに簡単に出来ない。もし出来れば『恋人いない歴=実年齢』は更新してないだろう。


「でも、折戸さん」


「蒼空。これは俺の意思だよ。まだ、美羽ちゃんから答えは貰ってない。いきなりのことで美羽ちゃんも混乱していると思うから少しだけそっとして置いてほしい」


「なら、何で今俺に言うんですか??」


 小林さんの言うとおりだった。もしも、本当に私が混乱しているからそっとして置いて欲しいというのなら、プロポーズの事を言わなければいいのにと思う。でも、折戸さんが小林さんに堂々と言う。


「それは自分で考えろよ」



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