初恋　二度目の恋…最後の恋
　折戸さんは私を大事にしてくれている。


　それは分かっている。折戸さんと一緒に時間を過ごすたびに楽しいとも思う。もっと、一日が長ければいいのにと思ったこともある。でも、これは恋なのだろうか？
　
　

『結婚と恋愛は違う』と聞いたことがある。だけど、正面に恋愛をしたことのない私が結婚とかを考えるのには無理がある。恋愛ってなんなのだろう。好きってなんだろう。


「折戸さんのこと。好き？」


　いきなり聞いてきた小林さんの言葉に現実に戻った。小林さんの顔から困惑の色は消える気配はない。朝から同僚の結婚話を聞いて、それも付き合っているわけではないから驚くのも無理はない。当の本人である私が一番驚いている。



「好きって難しいですよね。好意という意味か、恋愛の意味かによって変わると思います。折戸さんのことは好きですよ。だけど、それは小林さんのことを好きだと思う気持ちと変わりません」


「え。俺？」



「高見主任も折戸さんも柴田さんも北井さんも小林さんもみんな好きです。皆さん優しいし、楽しい方ばかりですから。でも、折戸さんと小林さんは遊びに行った分だけちょっとだけ大目に好きという感じです」


「なんか美羽ちゃんの話を聞いていると、小学生の女の子と話している気がするよ。」


　高見主任にも言われたけど、やっぱり私は小学生のレベルで止まっているのかもしれない。

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