初恋 二度目の恋…最後の恋
会社という組織にいると転勤は付き物で女である私も例外じゃない。今回は研究所の人員不足。研究員が補充されるのはやはり春先だから、それまでは国内にいる研究員でその席を埋めないといけない。研究所は新製品の開発で物凄い忙しさだと中垣主任がメールに書いてきていた。
忙しいと余り言わない中垣先輩がメールに書いてくるということは…想像を絶する忙しさなのだろう。先輩のことだから、ほぼ研究室に寝泊りをしているのが目に浮かぶ。そんな状況にも関わらず、私は踏み切れない。
高見主任は私の意見を尊重してくれるらしい。静岡行きも断れないわけでもない。
全ては自分で決めないといけない。
どうしたらいいだろう。
「どちらにしろ、美羽ちゃんが営業一課から居なくなるの?」
そんな言葉にハッとして見上げるととっても寂しそうな顔をしている小林さんが居た。いつも笑っていて明るさを身に纏っている小林さんが今は…とっても寂しそうにしている。私のことも折戸さんと同じように寂しいと思ってくれているのが分かる。
そこで私は気付いてしまった。
フランス研究所にしろ。静岡研究所にしろ。
私が転属するとなると…小林さんとも会えなくなるってこと。一緒にいた時間がとっても楽しかったから…なんだろ。心の奥が小さく音を立てたような気がしてならなかった。
「まだわかりません。研究所が人員不足なら行かないといけないかもしれないです」
忙しいと余り言わない中垣先輩がメールに書いてくるということは…想像を絶する忙しさなのだろう。先輩のことだから、ほぼ研究室に寝泊りをしているのが目に浮かぶ。そんな状況にも関わらず、私は踏み切れない。
高見主任は私の意見を尊重してくれるらしい。静岡行きも断れないわけでもない。
全ては自分で決めないといけない。
どうしたらいいだろう。
「どちらにしろ、美羽ちゃんが営業一課から居なくなるの?」
そんな言葉にハッとして見上げるととっても寂しそうな顔をしている小林さんが居た。いつも笑っていて明るさを身に纏っている小林さんが今は…とっても寂しそうにしている。私のことも折戸さんと同じように寂しいと思ってくれているのが分かる。
そこで私は気付いてしまった。
フランス研究所にしろ。静岡研究所にしろ。
私が転属するとなると…小林さんとも会えなくなるってこと。一緒にいた時間がとっても楽しかったから…なんだろ。心の奥が小さく音を立てたような気がしてならなかった。
「まだわかりません。研究所が人員不足なら行かないといけないかもしれないです」